忠臣蔵のふるさと・播州赤穂の地域紙「赤穂民報」のニュースサイト
文字の大きさ

赤穂民報


  1. トップページ
  2. かしこい子育て
  3. 記事詳細

関西福祉大学リレーコラム・小学校の教室から学んだこと(2)

 2017年05月13日 
〜おしゃべりの秘訣〜 
 小学校の先生をしていたとき、楽しいことがたくさんありました。その一つは子どもたちとのおしゃべりです。
 休憩時間、教室の先生の机の周りに集まって、子どもたちは、無邪気にいろいろなことを話してくれました。小さい頃のこと、休日の出来事、家族の様子などなど。時には、「お母さんがこの前の参観日の授業、面白かったよって」といううれしい情報もあれば、「学級通信が出るのが遅いって、お母さんたちが集まってしゃべってたよ」などという、ちょっとドキッとする情報もあって少し反省することも。お家の人のちょっとした楽しいエピソード(失敗談のこともあるのですが)をたくさん教えてくれる子たちもよくいました。
 その中のひとりの子のお母さんと参観日で出会ったときのこと。「先生は、リンゴの味は好きなのにかじる音が嫌いで、給食の時間に一口食べては、鳥肌立て大騒ぎしてたって子供から聞きましたよ」と私の学級でのおかしなエピソードを楽しそうに教えてくださいます。
 「……。きっと○○ちゃんはたくさん学校の話をお家してるんですね」と私は答えました。すると、はっとして「もしかして、私のことも学校で話してますか!」と青ざめたお母さん。「たくさん話してますね…」と私。二人で顔を見合わせて照れ笑いです。
 家庭の様子を学校で競うように話す子どもたちの様子からは、「先生に喜んでもらいたい」、「共感してもらいたい」という気持ちが感じられることもあるので、そのまま受け取ることなく「話半分」で聞く場合もしばしば(お家で学校のことを話すときも同じかもしれませんね)。
 あるお父さんは、そのことをよく分かっている方で、子どもの前では学校や先生のよいところだけを話し、疑問に思ったことや気になることは、学校に来られて、「〇〇についてですが、先生のお考えを教えてください」と率直に、そしてにこやかに話してくださいました。ですから、家庭と学校との間を子どもが運ぶニュースは、常に楽しく明るい話が中心です。
 家庭と教師の共通の願いは子どもがよりよく成長していくこと。その願いを同じにするお家の人と先生が「仲良し」であれば、情報交換や協力が進み、効果絶大です。上手な「おしゃべり」はかしこい子育ての秘訣だと思うのです。(新川靖・発達教育学部助教)
<前の記事


掲載紙面(PDF):
2017年5月13日(2230号) 4面 (11,841,385byte)
 (PDFファイルを閲覧するにはこちらからAdobe Readerを入手してください。)


コメントを書く

お名前 (必須。ペンネーム可):

メールアドレス (任意入力 表示されません):

内容 (必須入力):

※コメントは投稿内容を赤穂民報社において確認の上、表示します。
投稿ルールを遵守できる方のみご投稿ください。
今週のイベント・催し
23
(月)
 
24
(火)
25
(水)
26
(木)
27
(金)
 
28
(土)
 
29
(日)

最新のコメント

  • 周世最終処分場の「閉鎖」市が撤回←お年寄り(03/27)
  • 戦後七十年・語り継ぐ(6)〜長崎で九死に一生←宮澤 貫(03/25)
  • 周世最終処分場の「閉鎖」市が撤回←(03/24)

各種お申込み

以下より各お申込み、資料請求フォームにリンクしています。ご活用下さい。

メール会員登録

赤穂民報のニュース(一部)をリアルタイムでお届けします。

e-mail(半角入力)

携帯でドメイン指定受信をされている方は「@QRmail.jp」を指定してください。

スマホサイトQRコード

スマホ用URLをメールでお知らせ!
e-mail(半角入力)


ドメイン指定受信をされている方は「@ako-minpo.jp」を指定してください。

閉じる
中村唯心堂 中道工務店 矢野防水工業 赤穂メモリアルホール 野中砂子土地区画整理組合 花岳寺 兵庫県警
閉じる
中村唯心堂 中道工務店 矢野防水工業 赤穂メモリアルホール 野中砂子土地区画整理組合 花岳寺 兵庫県警