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関福大リレーコラム・日本生まれの競技「駅伝」

 2025年12月20日 
 駅伝とは、複数の走者がリレー形式で長距離を走り、襷(たすき)をつないでゴールを目指す競技です。日本では毎年正月に行われる「箱根駅伝」が有名で、この兵庫県出身の選手も多く出場しています。

 「駅伝」という言葉は、漢字の「駅」と「伝」に由来します。「駅」は昔の日本で馬を乗り継ぐための中継地点のこと。「伝」は情報や物を伝えるという意味です。つまり、駅伝は「中継地点を経て何かを伝える」ことから生まれた言葉だと言われています。

 日本で駅伝が初めて競技として行われたのは、今から100年以上前の1917年(大正6年)。京都から東京まで約500キロ・メートルを走る「東海道駅伝徒歩競走」がその始まりです。これが大変好評を得て、1920年には現在の箱根駅伝がスタートしました。創設者の金栗四三氏は、世界で活躍できる選手を育てるために駅伝を提案したそうです。

 駅伝の象徴といえば「襷」です。これは単なる布ではなく、仲間の想いをつなぐ絆のしるしです。走者が区間を走り終えると、次の走者に襷を引き継ぎます。なぜ襷が使われるようになったかははっきりしていませんが、武士が戦いの前に気持ちを引き締めるために襷をかけたという説や、長距離ではバトンよりも走りやすく調整がしやすいという理由もあるようです。

 この駅伝が人気を集めた理由として挙げられるのは「ドラマ性」です。託された想いを背負って必死に襷を繋ぐ姿や、思わぬ逆転劇に心を動かされたことがある方も多いでしょう。また、テレビ中継では、選手の出身地や家族の応援、過去の成績などが紹介され、競技の知識がない人でも親しみやすく感じられるのも特徴の一つです。

 近年では、「EKIDEN」として、海外でも注目を集めるようになってきました。日本企業の海外展開や留学生の活躍を背景に、アメリカやヨーロッパなどでも駅伝形式の大会が開催されるようになっています。かつては日本特有の競技とされていた駅伝ですが、その魅力は国境を越えて広がりつつあり、今後ますます世界中で認知されていくことでしょう。(教育学部保健教育学科講師・大谷麻子)



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掲載紙面(PDF):
2025年12月20日号(2625号) 4面 (7,780,357byte)
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