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関福大リレーコラム・ともに学ぶ 〜インクルーシブな体育授業をめざして

 2026年05月23日 
 私は、体育の授業について研究をしています。特に、障がいのある子どもと障がいのない子どもがともに学ぶ「インクルーシブな体育授業」について、どのような工夫をすれば学びが深まるのか、教師はどのように指導しているのか等について関心があります。

 インクルーシブ(インクルージョン)とは、年齢・性別・国籍・障がいの有無などにかかわらず、すべての人を排除せずに受け入れ、ともに参加・共生できるようにする考え方のことを指します。国際化や多様化が進む現代にとって、子どもたちにはインクルージョンという考え方を大切にしてほしいと考えています。

 しかし、このインクルーシブな体育授業はなかなか難しいもので、私も小学校で教師をしている時に難しさにぶつかりました。

 それは、リレーを扱った体育の授業でした。その学校では、日常的に通常の学級の子どもと特別支援学級の子どもが一緒に体育の授業で活動をしていました。チームを決める時、一人の子どものつぶやきが、私の耳に留まりました。

 「あー、このチーム負けたわ」

 それは、特別支援学級の子どもと同じグループになった通常の学級の子どもの言葉でした。障がいのあるクラスメイトがいることで、チームのタイムが遅くなり競争には勝てないと考えたのです。つぶやいた子どもの「リレーで勝ちたい」という思いに理解はできます。しかし、障がいを理由に排除していいわけではない。つぶやいた子どもの中にも葛藤があったと思います。

 そこで、私は1回目のタイムと授業ごとのタイムを比べることで、授業を重ねるごとにどれだけタイムが縮まったかに注目させることにしました。そして、「タイムが縮まる=上手くなる」という視点をもとに授業を進めていきました。

 すると、一緒に学習することの難しさをつぶやいた子どもは、積極的に障がいのあるクラスメイトに働きかけ、練習をしていました。走っているときには「がんばれ!」と声援を送ったり、リレーの様子を振り返る場面では、「すごかったよ!」や「次は、バトンをもらう時に早めに助走をはじめてみて」と声をかけたりもしていました。

 このように捉え方やルールを少し変えたり工夫したりすることで、ともに学び合える授業をつくることができると信じています。これからも学校現場でインクルーシブな体育授業と向き合われている先生方、子どもたちから学び、研究を進めていきたいと考えています。(教育学部保健教育学科講師・萩原大河)



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掲載紙面(PDF):
2026年5月23日号(2644号) 2面 (12,330,469byte)
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