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関福大リレーコラム・氷上のチェス、カーリングの魅力

 2026年01月17日 
 この2月、冬季オリンピックの競技として注目されるカーリング。静かな氷の上でストーンがゆっくりと進む様子は、一見すると穏やかですが、その背景には長い歴史と奥深い駆け引きが隠れています。

 カーリングの起源は500年以上前、16世紀ごろのスコットランドで、凍った池で子どもたちが石を滑らせて遊んだことが始まりとされています。寒い土地で冬を楽しく過ごそうとした人々の知恵が、今日の世界的スポーツへと育っていったのです。

 カーリングという名前は、ストーンが回転しながら「カール」することに由来します。投げ手がわずかに手首をひねることで石はゆっくりと曲がり、その軌道を読み合うのがこの競技の醍醐味です。さらに、スイープと呼ばれるブラシで氷をこすることで距離や方向を微調整します。氷の状態、相手の作戦、自分たちの配置――一投ごとに状況が変わるため、「氷上のチェス」と呼ばれるほど戦略性が高いスポーツです。

 道具にもユニークな工夫があります。カーリングシューズは左右で役割が異なり、片方は氷上を滑るためのツルツルの底、もう片方は踏ん張るためのグリップが付いています。掃くときの掛け声も決まっていて(「ヤー!(もっと掃け)」「ウォー!(掃くな)」)、試合を盛り上げる独特の文化と言えるでしょう。

 そして、カーリングを語るうえで欠かせないのがフェアプレーの精神(カーリング精神)です。カーリングでは相手への敬意を大切にする文化があります。審判をおかず、セルフジャッジ(自己判定)を基本とし、選手間の信頼に基づき、選手同士でルールを解釈します。また相手のミスを喜ぶことはマナー違反とされています。良いショットには、敵味方関係なく「ナイスショット」と声をかける場面や、試合の前後には握手を交わし、たとえ負けても「良い試合でした」と相手を讃え合います。

 この冬に行われるオリンピックでカーリングを観戦する際には、石の動きだけでなく、選手たちが大切にしているスポーツマンシップにもぜひ注目してみてください。(教育学部保健教育学科講師・大谷麻子)

   * * *

 次回からは社会福祉学部社会福祉学科の餅原秀希助教が担当します。お楽しみに。



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掲載紙面(PDF):
2026年1月17日号(2628号) 2面 (8,912,193byte)
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