“善意のカメラマン”に幼稚園が謝恩会
2012年03月17日
謝恩会で撮影ボランティアのお礼を原幼稚園の子どもたちから伝えられた久保昭臣さん
謝恩会に招かれたのは、有年原の久保昭臣さん(69)。趣味のカメラを活かし、平成22年4月から同園の行事を撮り続けている。
園児数が少ない同園は、数年前から写真店との契約をあきらめ、職員や保護者が交替で写真係を務めてきた。しかし、職員は保育を、保護者は自分の子どもを撮ることを優先するため、なかなか思うような写真は撮れなかった。
そんな中、いつもカメラを手に地域行事を撮影している久保さんに澗口園長が協力を依頼。久保さんは「自分にとっても写真技術の向上につながるから」と快く引き受けた。
入学式、運動会など主要行事はもちろん、火災訓練、マラソン大会などほぼすべてのイベントに顔を出す。あらかじめ行事の進行を園から聞き取ってアングルの構想を練り、写真だけでなくビデオも撮影。どの子もまんべんなく写るように気を配る。翌日にはパソコン編集したDVDを園に届けるという。
“専属カメラマン”になって丸2年。園に提供したDVDの枚数は約50枚になった。21日の卒園式では、久保さんが撮った写真からピックアップした保護者手作りのアルバムが年長児4人に贈られる。
謝恩会は久保さんには内緒で準備し、園児一人一人がお礼の言葉を伝えた。「子どもたちの笑顔から元気をもらっています」と久保さん。「成長を楽しみに見守りながら、これからも撮影を続けたい」と話している。
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掲載紙面(PDF):
2012年3月17日(1983号) 1面 (11,353,734byte)
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