故障の加里屋中継ポンプ場 3度目の工期延長
2023年02月25日
4基あるポンプのうち1基が故障した状態が2年前から続いている赤穂市の下水道施設「加里屋中継ポンプ場」の機械設備整備工事をめぐり、市は「新型コロナウイルスの影響による機器設計の遅延」などを理由に工期を来年3月15日まで延長すると20日の市議会建設水道委員会協議会で報告した。工期の延長は3度目。

本件工事をめぐっては、「機器の選定に時間を要した」として、当初は昨年3月18日までだった工期を同月末までに変更。昨年5月ごろには請負業者の土木工事会社「森崎組」が「機器費について積算と乖離が生じており、設計金額で購入できる業者は見つからない」などとして契約辞退を申し出た経緯がある。議会から契約解除と再入札を求める声もあった中、市は「入札をやり直すと、さらに工事が遅れる。全国各地で大雨が頻発しており、早期に更新工事を実施する必要がある」として、同社の要求に応じて請負金額を約1・5倍に増額する方針を決め、工期を今年2月24日までに再延長した。
市によると、今年1月25日、同社から現契約期間での履行は困難とする書面が提出され、「やむを得ない事情がある」(山田裕之・上下水道部技術担当部長)と工期の再々延長を認めることにしたという。
協議会で市は「出社制限、テレワークで作業能率が低下したと聞いている」と遅延理由を説明。議員からは「コロナの影響で設計が遅れたなどと言い訳する業者など信用できない。契約破棄して違約金を請求すべき。誰かが責任を取らなければ市民や他の業者に示しがつかない」との厳しい意見や「また工期が延長されることはないのか」「物価や人件費の上昇が見込まれる中、さらに増額を求められる可能性はないのか」といった懸念が投げかけられた。
市は責任の所在について「それぞれの時点でベターな判断と選択をしてきた結果で、責任は答えにくい」(同部長)と明らかにせず、「契約行為なので、物価が変われば契約変更の可能性はあるが、今のところはない。新たな工期をもって確実に施工できるものと考えている」と答弁した。
故障したポンプは汚水を下水処理場へ中継する同施設の送水能力(毎分59立方メートル)の3割近くを担う。同課の話では、過去には長時間の大雨で下水管に浸入する雨水の量が増大し、4基すべてを稼働させなければ送水が追いつかなかった場合もあったという。新たな工程表では今年8月末までに機器設計・製作を終え、渇水期になるのを待って11月から来年3月上旬にかけて現地作業を行う。当初の工期で「1か月」と見込んでいた現地作業期間を延ばした理由について市は「現地作業の工法が当初計画から変わったため」(下水道課)としている。
▼森崎組の話=「メーカーの社員がコロナの濃厚接触者になって打ち合わせに来られないことがあった。駆動装置の電気関係に時間がかかった。新たな工期内には工事を完了できる」
掲載紙面(PDF):
2023年2月25日号(2497号) 1面 (8,452,937byte)
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3度目となる工期延長で来年3月まで更新整備が遅れる見通しとなった加里屋中継ポンプ場
本件工事をめぐっては、「機器の選定に時間を要した」として、当初は昨年3月18日までだった工期を同月末までに変更。昨年5月ごろには請負業者の土木工事会社「森崎組」が「機器費について積算と乖離が生じており、設計金額で購入できる業者は見つからない」などとして契約辞退を申し出た経緯がある。議会から契約解除と再入札を求める声もあった中、市は「入札をやり直すと、さらに工事が遅れる。全国各地で大雨が頻発しており、早期に更新工事を実施する必要がある」として、同社の要求に応じて請負金額を約1・5倍に増額する方針を決め、工期を今年2月24日までに再延長した。
市によると、今年1月25日、同社から現契約期間での履行は困難とする書面が提出され、「やむを得ない事情がある」(山田裕之・上下水道部技術担当部長)と工期の再々延長を認めることにしたという。
協議会で市は「出社制限、テレワークで作業能率が低下したと聞いている」と遅延理由を説明。議員からは「コロナの影響で設計が遅れたなどと言い訳する業者など信用できない。契約破棄して違約金を請求すべき。誰かが責任を取らなければ市民や他の業者に示しがつかない」との厳しい意見や「また工期が延長されることはないのか」「物価や人件費の上昇が見込まれる中、さらに増額を求められる可能性はないのか」といった懸念が投げかけられた。
市は責任の所在について「それぞれの時点でベターな判断と選択をしてきた結果で、責任は答えにくい」(同部長)と明らかにせず、「契約行為なので、物価が変われば契約変更の可能性はあるが、今のところはない。新たな工期をもって確実に施工できるものと考えている」と答弁した。
故障したポンプは汚水を下水処理場へ中継する同施設の送水能力(毎分59立方メートル)の3割近くを担う。同課の話では、過去には長時間の大雨で下水管に浸入する雨水の量が増大し、4基すべてを稼働させなければ送水が追いつかなかった場合もあったという。新たな工程表では今年8月末までに機器設計・製作を終え、渇水期になるのを待って11月から来年3月上旬にかけて現地作業を行う。当初の工期で「1か月」と見込んでいた現地作業期間を延ばした理由について市は「現地作業の工法が当初計画から変わったため」(下水道課)としている。
▼森崎組の話=「メーカーの社員がコロナの濃厚接触者になって打ち合わせに来られないことがあった。駆動装置の電気関係に時間がかかった。新たな工期内には工事を完了できる」

加里屋中継ポンプ場の故障しているポンプ(4号機)のスクリュー。らせん状のスクリューが回転することによって、プロペラで水を汲み上げる仕組みだが、設備に亀裂が入ったことでプロペラにひずみが生じ、コンクリート壁に引っかかって稼働できなくなっている。
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