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ユネスコ文化遺産「大垣祭」赤穂出身画家が天井画制作中

 2023年01月01日 
 ユネスコ無形文化遺産「大垣祭のやま行事」(国重要無形民俗文化財)で78年ぶりの復元新調完成を目指す「布袋やま」の天井画制作を赤穂出身の日本画家、後藤仁さん(54)=千葉県松戸市=が手掛けている。

思いを筆に込めて布袋やまの天井画制作に取り組んでいる後藤仁さん


 大垣は、かつて後藤さんの祖父と父が暮らした地で、布袋やまに乗るからくり人形は伯父の遺作。渾身の思いを筆に込めて制作に取り組んでいる。

 大垣祭は江戸時代の1648年(天保5)に大垣八幡神社の再建を祝って始まった美濃地方を代表する祭礼行事で370年以上の歴史がある。毎年5月に同神社の例祭として行われ、からくり人形や華やかな刺繍幕で飾り付けた「やま(車へんに山)」と呼ぶ山車が市内を巡行。2015年に国の重要無形民俗文化財に指定、その翌年にはユネスコ無形文化遺産に登録された。

 布袋やまは全部で13輌ある山車の中で最も歴史の古いものの一つ。1891年(明治24)の濃尾大震災で焼失した後、一度復元されたが1945年(昭和20)の空襲で再び焼失。地元の保存会が2012年に3代目となる本体を白木で再建し、文化庁の補助で漆塗装や錺金具の取り付けが進められている。

 からくり人形を復元したのが後藤さんの伯父で岐阜県伝統文化継承功績者の後藤大秀氏。大秀氏は布袋 復元新調の締めくくりとなる天井画の制作者に後藤さんを推薦した。天井画に関する記録や写真は残っておらず、作者に重い責任がかかることが想定できた中、過去に国重要文化財建造物の復元事業に携わった経験のある甥の仕事ぶりを信頼したと思われる。後藤さんにとっても子どものころ、父の実家を訪れた際に見物した思い出深い祭礼行事だったことともあり制作を引き受けた。大秀氏は2020年9月に91歳で死去した。

 後藤さんは3年かけて構図を練り、昨春から満を持して描画に着手した。題名は「黒龍と四つ姫の図」。目の詰まった最高級秋田杉(1メートル四方)の中央に正面を向いた龍を描き、得意とする美人画で四隅に姫を一人ずつ配した。にかわの濃度を上げるなど絵の具の剥落防止を工夫。自身の体調も含めてコンディションがベストでなければ、その日の作業は取り止めるなど慎重に制作に取り組んでいる。

 「伯父は『時代を超えて評価されてこそ、本物の職人の仕事』と言っていた。100年経っても評価に耐えうる作品を仕上げなければ、との思いで向き合っている」

 天井画は間もなく完成の見込み。今年5月の大垣祭で伯父のからくり人形とともに街を巡る。
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掲載紙面(PDF):
2023年1月1日号・第1部(2489号) 1面 (8,959,117byte)
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