新病院名は「公立赤穂中央市民病院」 初年度から黒字転換見込む
2026年07月06日
来年4月から公設民営に移行予定の赤穂市民病院について、赤穂市は6日、移行後の病院名を「公立赤穂中央市民病院」とする考えを明らかにした。
指定管理者となる医療法人伯鳳会が運営する赤穂中央病院との統合・再編により、市が示した試算では病院事業会計は移行初年度から黒字となる見込み。7月11日(土)と12日(日)に市民向け説明会を開く。
同日開催された議員協議会で市は、市民病院の赤字経営が続いた一因を「地域の実態に即さない過剰な病床運用」とし、これまで競合関係にあった赤穂中央病院と協調した抜本的な機能再編によって「最適化を考慮した統合型の運営形態への転換」を図るとした。
議員協議会で示された資料によれば、指定管理期間は来年4月から2037年3月までの10年間。新病院の許可病床数は39床増やして「399床」とする一方、中央病院は99床減らして「199床」とする。赤穂市域全体では60床の削減となる。病床稼働率を27年度は80%、28年度は85%、そして29年度以降は90%と想定し、外来患者数は一日平均1100〜1200人と予測。25年度実績(入院179人、外来532人)と比べ、ほぼ倍増を見込む。
一方で委託業務の内製化やコスト削減で支出を抑制。伯鳳会が作成した10年間の収支計画書では、27年度は収入約130億円に対し、支出は約124・4億円で、移行1年目から5億円を超える黒字に転換する見通し。2年目以降はさらに黒字額が増え、32年度からは毎年度10億円を超える黒字を生む計画となっている。
市は伯鳳会に年間3・44〜3・75億円の指定管理料を支払う一方、伯鳳会は病院の建物や設備など減価償却費相当額の半分を負担する取り決めにより市に年間1・79〜2・58億円を納付する。これらの数字はあくまでも試算で、今後変動する可能性がある。
市は、現行の公設公営による病院事業を今後も継続した場合、一般会計から毎年30〜35億円程度の財政負担が生じるとするが、今回の経営形態移行後は、指定管理料のほか不良債務解消、退職金に係る償還、追加で発生する人件費などの支払いを含めても20億円程度まで負担を減らせるとしている。
移行後は、診療時間を平日午前9時〜午後5時45分(午後0時半〜3時は除く)に拡充し、土曜午前9時〜午後1時も診療する。紹介状なしで受診する際に必要な初診時選定療養費は現在の7700円から500円に引き下げる。院外処方に加えて院内処方を導入し、患者の選択肢を広げる。
二次救急、小児・周産期、感染症、災害、へき地医療などの政策医療は維持するとともに、産科を再開し、小児科も継続。一方、急性心筋梗塞については循環器内科の常勤医が不在の現状を踏まえ、当面は中播磨の高度急性期病院との連携で対応する。新病院が標榜する診療科に、新たに乳腺外科、神経内科、血液内科、リウマチ膠原病科を加える一方、精神科は「地域の病院との連携により対応できている」として廃止する。4つの地域診療所のうち、高雄と福浦、有年は維持し、休診中の西部は廃止予定とした。
また、定期的なモニタリングで運営状況をチェックするほか、利用者アンケートや市民懇談会でニーズを把握。外部有識者を含む経営評価委員会を設置して管理運営状況を調査する。医療安全管理指針に基づくマニュアルを作成し、医療事故が発生した場合は市への報告を義務付ける。
議員協議会では議員から、「市民病院と中央病院で年間3300台の救急車を受け入れている。移行後も受け入れられるのか」「駐車場が足りなくなる可能性が高いのでは」などと懸念する質問が出た。市は、中央病院から市民病院へ医療人員が移ることで医療スタッフの増員は見込めるとしながらも、救急搬送が同時に重複した場合などを挙げ、「2病院がそれぞれで受け入れていた場合と同じようにできるかどうか」と受け入れ困難なケースの可能性に言及。駐車時については「今後伯鳳会と協議、検討する」とした。
市民説明会(予約不要)は加里屋中洲の市民会館1階大会議室で11日午後2時、12日午後6時30分から行われる。市は6日、説明資料を市のホームページで公開した。
関連サイト:
■赤穂市民病院の指定管理移行後の診療体制等に関する市民説明会配布資料(赤穂市ホームページへリンク)
指定管理者となる医療法人伯鳳会が運営する赤穂中央病院との統合・再編により、市が示した試算では病院事業会計は移行初年度から黒字となる見込み。7月11日(土)と12日(日)に市民向け説明会を開く。
同日開催された議員協議会で市は、市民病院の赤字経営が続いた一因を「地域の実態に即さない過剰な病床運用」とし、これまで競合関係にあった赤穂中央病院と協調した抜本的な機能再編によって「最適化を考慮した統合型の運営形態への転換」を図るとした。
議員協議会で示された資料によれば、指定管理期間は来年4月から2037年3月までの10年間。新病院の許可病床数は39床増やして「399床」とする一方、中央病院は99床減らして「199床」とする。赤穂市域全体では60床の削減となる。病床稼働率を27年度は80%、28年度は85%、そして29年度以降は90%と想定し、外来患者数は一日平均1100〜1200人と予測。25年度実績(入院179人、外来532人)と比べ、ほぼ倍増を見込む。
一方で委託業務の内製化やコスト削減で支出を抑制。伯鳳会が作成した10年間の収支計画書では、27年度は収入約130億円に対し、支出は約124・4億円で、移行1年目から5億円を超える黒字に転換する見通し。2年目以降はさらに黒字額が増え、32年度からは毎年度10億円を超える黒字を生む計画となっている。
市は伯鳳会に年間3・44〜3・75億円の指定管理料を支払う一方、伯鳳会は病院の建物や設備など減価償却費相当額の半分を負担する取り決めにより市に年間1・79〜2・58億円を納付する。これらの数字はあくまでも試算で、今後変動する可能性がある。
市は、現行の公設公営による病院事業を今後も継続した場合、一般会計から毎年30〜35億円程度の財政負担が生じるとするが、今回の経営形態移行後は、指定管理料のほか不良債務解消、退職金に係る償還、追加で発生する人件費などの支払いを含めても20億円程度まで負担を減らせるとしている。
移行後は、診療時間を平日午前9時〜午後5時45分(午後0時半〜3時は除く)に拡充し、土曜午前9時〜午後1時も診療する。紹介状なしで受診する際に必要な初診時選定療養費は現在の7700円から500円に引き下げる。院外処方に加えて院内処方を導入し、患者の選択肢を広げる。
二次救急、小児・周産期、感染症、災害、へき地医療などの政策医療は維持するとともに、産科を再開し、小児科も継続。一方、急性心筋梗塞については循環器内科の常勤医が不在の現状を踏まえ、当面は中播磨の高度急性期病院との連携で対応する。新病院が標榜する診療科に、新たに乳腺外科、神経内科、血液内科、リウマチ膠原病科を加える一方、精神科は「地域の病院との連携により対応できている」として廃止する。4つの地域診療所のうち、高雄と福浦、有年は維持し、休診中の西部は廃止予定とした。
また、定期的なモニタリングで運営状況をチェックするほか、利用者アンケートや市民懇談会でニーズを把握。外部有識者を含む経営評価委員会を設置して管理運営状況を調査する。医療安全管理指針に基づくマニュアルを作成し、医療事故が発生した場合は市への報告を義務付ける。
議員協議会では議員から、「市民病院と中央病院で年間3300台の救急車を受け入れている。移行後も受け入れられるのか」「駐車場が足りなくなる可能性が高いのでは」などと懸念する質問が出た。市は、中央病院から市民病院へ医療人員が移ることで医療スタッフの増員は見込めるとしながらも、救急搬送が同時に重複した場合などを挙げ、「2病院がそれぞれで受け入れていた場合と同じようにできるかどうか」と受け入れ困難なケースの可能性に言及。駐車時については「今後伯鳳会と協議、検討する」とした。
市民説明会(予約不要)は加里屋中洲の市民会館1階大会議室で11日午後2時、12日午後6時30分から行われる。市は6日、説明資料を市のホームページで公開した。

1年目から黒字転換を見込む指定管理移行後の収支計画=説明資料より抜粋
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■赤穂市民病院の指定管理移行後の診療体制等に関する市民説明会配布資料(赤穂市ホームページへリンク)
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