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浴場で人助けした人の情報求む

 2012年02月25日 
 相生市内の公衆浴場で1月、風呂上がりに倒れ、居合わせた客の介助で意識を取り戻した同市内の60代男性が“命の恩人”を探している。
 男性は同市那波南本町にある「ペーロン温泉」の常連客。先月5日も1時間ほど入浴し、午後2時過ぎに風呂を出た。「いつもより長湯して、のぼせてしまった」という男性は体に異様な寒気を感じ、そのまま脱衣場で意識を失ったという。
 男性は温度変化によって血圧が急激に上下する「ヒートショック」を起こしたとみられる。病院へ搬送されて精密検査を受けた結果、幸い脳にも体にもダメージはなかった。後日、当時の様子を知る人から、「客の一人がすぐに心臓マッサージをしてくれていた」と教えられた。
 目撃者の話を総合すると、救命活動を行ったのは「40代ぐらい」の男性。店員が名前を尋ねたが、名乗らずに立ち去った。がっしりした体格で、「(民主党の)岡田克也副総理を男らしくした感じ」だったという。「3人連れで来店し、うち1人は赤穂の人だった」との情報もある。
 助けられた男性は、「あの時、その方が助けてくれなければ、どうなっていたか。会って直接感謝の気持ちを伝えたい」と面会を熱望している。情報提供は赤穂民報(TEL43・1886)まで。
 「ヒートショック」は気温が下がる冬場に多く、脳出血や心筋梗塞を引き起こして死に至ることもある。赤穂市消防本部管内でも昨年11月から今年1月にかけて風呂場だけで20件発生し、うち9人が亡くなっている。特に血圧の高い高齢者は要注意で、予防法としては、▽給湯をシャワーで行ったり、風呂桶のふたを開けておいたりすることで浴室の気温を上げておく▽食事してすぐ、あるいは飲酒後の入浴を避ける▽熱すぎる湯に入らない−などがある。
 消防は「脱水症状にならないために入浴前と後にコップ一杯の水を飲むのもよい。万一発症してしまった場合は119番通報を」と呼び掛けている。
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掲載紙面(PDF):
2012年2月25日(1981号) 3面 (7,235,155byte)
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