赤穂民報

メニュー 検索

チコのセネガル通信(33)雨がたくさん降りますように

2016年09月03日

  • 稲作講習会の受講者との記念写真

    稲作講習会の受講者との記念写真

 今年も雨季が始まりました。雨が降り始めたのは7月上旬。去年は7月末だったので少し早いです。
 しかし、全然雨が降ってきません。まとまった雨はまだ2回です。平年は3日に1回ほど雨が降るそうなのですが、2回目の雨からすでに10日が経過しています。まだ種植えが終わっていない農家がほとんどで、働きたくても土が乾いてしまって耕すことしかできない状態です。去年たくさん降ったので今年は少ないのでしょうか。天候にその一年が左右される生活は大変です。
 昨季は7農家と一緒に稲作に挑戦しました。今年は20農家です。5月に開いた稲作講習会兼意見交換会に招待して参加してくれた人々です。ンドファンの人は少なく、ほぼ村の人々で、遠い人は7キロほど離れた村から通ってくれました。より生活が苦しく、農業に頼らざるを得ない状況の中で、「お米を買わなくてよくなるならやってみたい」と思う方が多いからです。
 講習会は昨年カメルーンであった稲作研修に同行した青年と一緒に開催しました。研修で学んだ知識を説明しましたが、受講者は稲作経験のある農家さんの経験談を聞くときの方が真剣でした。「知識も大事だけど、現場ではその通りにならないことが往々にしてある」ということを知っているのでしょう。
 受講者には、3キロのお米と数キロの肥料を渡しました。中には自分で種を買い足して50アールの広大な土地で作付けしようという農家さんもいます。彼らが稲作の成功体験を積めるよう、雨がたくさん降るのを願うばかりです。


チコのセネガル通信 ]

掲載紙面(PDF):

2016年9月3日(2198号)4面 (12,900,066byte)


テイクアウトカタログ

コメント

※コメントは投稿内容を赤穂民報社において確認の上、表示します。
投稿ルールを遵守できる方のみご投稿ください。

取材依頼・情報提供 | 個人情報保護方針 | 著作権 | リンク | 会社概要