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瀬戸の風に誘われて〜井川翔太さん〜後編

2014年07月19日

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 坂越でカキ養殖の仕事を修業中の井川翔太さん(20)=東大阪市出身=のインタビュー後編です。

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 今は次のシーズンへ向けて新しい筏を組み立てて、種付けも終わりました。なので、出勤は朝7時。冬場に比べたら楽です。冬場の一番忙しい時期は5時半です。携帯のアラームに気付かずに寝過ごして遅刻してしまったことがあって、大きな目覚まし時計を買いました。夜は10時ぐらいには寝てますかね。規則正しくなりました。次の日もちゃんと仕事できるようにって思うと自然に。

 住んでるのは元禄橋町のワンルームのアパートで、普段は自炊してます。小学校の時から朝ご飯がないときは自分らで作ってたんで、うちの兄弟はある程度みんな出来るんじゃないですかね。仕事場の近くの店で魚を買って帰って、煮付けにしたり、刺身にしたり。父の店で働いたときに魚のさばき方は一応教えてもらったんで。本職の人みたいに早くは出来ないですけど。

 居酒屋を経営している父親は46歳です。6月25日に3店舗目をオープンしたばかりで、だいぶん忙しいみたいです。店に泊まり込んで仕事して、週に一回家に帰るかどうかみたいな。子どもの時は気にしてなかったですけど、ようそんなに体もつなと思いますね。父は仕事には厳しくて、店を手伝ってたときはよく怒られました。そのときはしんどかったですけど、今は言われたことの大事さも分かってきました。

 中学生のころまでは、将来の目標とか、自分の生き方とか考えたことはまったくなかったです。カキの仕事も、広島に行くまでは「自分に向いてなさそうやったらやめて、別の道もあるし」って思ってました。でも、今は「一旦やり始めたんやから、この仕事で頑張ってみよう」というふうに考え方が変わりました。やるからには自分自身が納得の出来る仕事をしていきたいです。安心安全で美味しいカキを育てられるようになりたい。

 今はまだ分からないことばかりで、仕事を覚えるので精一杯。ロープの結び方も、よく使う2〜3種類以外に、たまにしか使わないけど絶対に覚えとかないといけないのもいくつかあって。先輩に比べると全然だめ。他の人に迷惑かけてると思いますけど、迷惑かけた分、ちゃんと仕事出来るようになりたい。早く先輩みたいに仕事が出来るようになりたいです。

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 次回はパン職人になるために赤穂市内のベーカリーで修業中の井上美智子さん(22)=神戸市西区出身=です。


瀬戸の風に誘われて ]

掲載紙面(PDF):

2014年7月19日(2096号)3面 (10,653,781byte)


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コメント

若手の台頭に期待。

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投稿:若手の台頭 2014年08月12日


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