2013年06月08日
珍しい双頭タケノコ
先端が2本に分かれたタケノコが尾崎の竹林で見つかり、掘り出した元塩町の赤穂市職員、児島進さん(53)が本紙へ届けてくれた。児島さんは「20年近くタケノコを掘っているが、こんなのは初めて見た」と驚いている。
児島さんは5月下旬の雨上がりの夕方遅く、借りている竹やぶへタケノコ取りに出掛けた。何本か収穫し、さらに並んで頭を出している2本を発見。まわりの草をかき分けると、なんと根元は1本だった。
見つかった“双頭タケノコ”の種類はハチク。モウソウチク、マダケと同じく地下茎の節から芽を伸ばして繁殖する。通常は一つの節から一本の芽が出てタケノコとなる。
兵庫県立農林水産技術総合センターの渡邉圭太研究員(31)によると、芽が生育して間もない昨年7月から9月ごろに分枝したとみられ、「その時期の気温は平年値より高めで適度な降雨があった。母竹を含めてタケノコの栄養状態が良く、分けつを助長したのでは」と推察している。
竹文化振興協会の専門員で竹類研究歴60年の渡邊政俊さん(80)=京都市左京区=の話では、過去には7本に分かれたモウソウチクが見つかったことも。しかし、「ハチクの双子は初耳」で、ベテラン専門家にとっても珍しい現象のようだ。
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