2026年10月15日
赤穂市内の遺跡発掘調査で明らかになった古代の塩づくりの歴史を紹介する企画展「考古学からみた赤穂の塩づくり」が有年楢原の市立有年考古館で開かれている。入館無料。
塩づくりは、海水から塩分濃度の高い「鹹水(かんすい)」をつくる「採鹹(さいかん)」と、それを煮詰めて水分を蒸発させる「煎熬(せんごう)」の二つの工程に大別される。今展では、赤穂市教育委員会が弥生時代の製塩土器を復元して行った煎熬実験の結果を紹介。実験に使用した土器や出来上がった塩を展示している。
展示品を見ると、土器に付着したすすが高温で焼失する「スス酸化」や、熱によって表面が赤く変色する「二次被熱痕」といった、実際の出土土器にもみられる痕跡が確認できる。また、火の当たりが強い土器の底部には固くしまった塩が固着し、中程には、にがりを多く含む湿った塩が形成されるなど、同じ土器の中でも場所によって塩の質が異なることが実験によってわかったという。
塩屋の堂山遺跡で出土した古墳時代の製塩土器など約80点を展示。東有年・沖田遺跡で発掘された弥生時代の製塩土器は岡山県沿岸部や小豆島など、当時先進的な製塩技術を持っていた地域で使われたものと同じ特徴があり、地域間の交流があったことをうかがわせる。
森田将圭学芸員は「古代の遺跡からは、赤穂の人々が盛んに最先端の製塩技術を取り入れようとしていたことがわかる。そうした気質が後世にまで受け継がれ、塩産地としての発展につながったのではないか」と話す。
12月7日(月)まで午前10時〜午後4時(入館は同3時半まで)。Tel49・3488。

弥生時代の製塩を再現した実験の様子=市教委提供
[ 文化・歴史 ]
コメント
※コメントは投稿内容を赤穂民報社において確認の上、表示します。投稿ルールを遵守できる方のみご投稿ください。