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ハヤシ アグロサイエンス 業界に先駆け世界標準の新工場

2026年09月09日

 農薬・動物用医薬品の受託製造を手掛ける「ハヤシ アグロサイエンス」が加里屋の本社・赤穂工場で建設を進めてきた新工場が完成。9月10日に竣工式を行い、11日から本格稼働する。


業界で先駆けて世界標準の生産体制を整備したハヤシ アグロサイエンスの新工場

業界で先駆けて世界標準の生産体制を整備したハヤシ アグロサイエンスの新工場


 同社は塩野義製薬の農薬・動物用医薬品事業を承継して2004年に事業開始。国内外の主要な農薬メーカーや動物用医薬品メーカーから製剤や包装、研究開発などを受託する専門メーカーとして業績を伸ばしている。

 新設したのは、鉄骨造り2階建ての殺虫・殺菌剤専用工場(延床面積約1400平方メートル)のほか倉庫、原動機室など計4棟。これまで同じ建屋で製造していた除草剤と殺虫・殺菌剤の製造場所を完全に分離し、異なる農薬成分が混入するリスクを根本的になくす。

 近年、農薬業界では除草剤と殺虫・殺菌剤を分離した製造体制が国際的標準となりつつある。例えば、殺虫剤に除草剤が混入した場合、農作物が枯れてしまう被害が生じるためだ。品質管理の高度化への対応を断念して、製造品目を削減する農薬メーカーもある中、同社は「10年、20年先を見据えた持続可能な生産体制の構築」を目指し、約16億円を投じて新工場を整備した。

 同社によると、液剤を製造する受託専門会社では、危険物にも対応した完全分離体制を構築するのは国内で唯一という。また、同時に新設した危険物倉庫・劇物倉庫にも業界初となる空調設備を導入。原材料の品質維持と従業員の快適な労働環境を実現した。

 新工場の稼働により、農薬の一日最大生産能力は従来の70トンから約1・6倍の115トンへ増加する。2024年以降、新工場完成に向けて人材確保を進め、3年間で計17人を採用。来春も4人が入社予定という。遠方から赤穂市へ移住する社員には、引越手当20万円と月3万円の住宅補助を5年間支給する制度を設け、これまでに18人が市内へ定住した。従業員の約6割、管理職の約5割を女性が占め、「女性活躍の推進に積極的に取り組む事業所」として兵庫県の「フレッシュミモザ企業」に認定されている。

 山元猛社長(54)は「弊社の強みである長年培ってきた技術とノウハウ、人材と設備を活かし、地域経済の活性化と雇用創出に貢献していきたい」と抱負を語る。


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