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「春陽展」版画一般の部で最優秀賞 元塩町の尾崎明美さん

2026年04月25日

 4月15日に東京・国立新美術館で開幕した美術公募展「第103回春陽展」(春陽会主催)の版画一般の部で、元塩町の尾崎明美さん(67)が最優秀賞にあたる「春陽会賞」を受賞した。

 受賞作『春孕(はら)む』は冬の枝垂れ桜をモチーフにした作品で縦110センチ、横81センチの大きさ。一見すると、花もつぼみもない冬の桜をモノクロームで描いているように見えるが、ほのかに枝にまとわせた淡いピンク色が春への胎動を感じさせる。制作に約3か月かけた力作で、刷り上がりを確認した瞬間、「生まれた!」と声が出たという。審査員から「白黒のグラデーションがうまくいっている。細い枝の繊細さと太い枝のバランスがよく迫力が有り迫ってくるようだ」と評された。

 元小学教諭の尾崎さんは在職中、当時加里屋にあった版画専門の私設美術館「たでのはな美術館」での制作体験をきっかけに版画に興味を持ち、退職後は神戸の版画講座に入門。5年ほど通い基本的な技術を習得した。仲間の勧めで3年前に春陽会に入った。

 同会は小杉未醒、山本鼎らによって1922年創立。翌年に第1回展を開催した。絵画部と版画部がある。尾崎さんは初出品した2年前の101回展で奨励賞。昨年も入選した。3度目の応募で最優秀賞を受賞したことに「信じられません。歴史ある会の賞を私みたいな者がもらっていいんでしょうか」と驚きを隠せない様子だ。

 「自分の思い通りにならない苦しさがある反面、想像以上の仕上がりになることもある」と版画のおもしろさを語る尾崎さん。「版画を通して人との出会いやつながりもある。人生を豊かにしてくれています」と話す。

春陽展版画部で最優秀賞を受賞した尾崎明美さんと受賞作『春孕む』

春陽展版画部で最優秀賞を受賞した尾崎明美さんと受賞作『春孕む』



文化・歴史 ]

掲載紙面(PDF):

2026年4月25日号(2642号)1面 (8,245,429byte)


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