2026年04月18日
加里屋の駅前通りで、歩道に植えられている街路樹のクロマツのうち複数本の松葉が茶色に変色している。管理する兵庫県によると、昨年も4本が枯死して伐採したという。他のクロマツも全体的に樹勢が弱く、近隣の住民から「まちの玄関口なのにイメージが良くない」と心配する声が上がっている。
県と赤穂市によると、クロマツを植樹したのは2004年度。赤穂市がお城通りを拡幅整備したのに合わせ、「城下町にふさわしい街並みの景観づくり」の一環でJR播州赤穂駅の南から赤穂城大手門まで南北約750メートルにわたり、道の両側にクロマツが植えられた。中央通りとの交差点から北の「駅前通り」は県道のため光都土木事務所の管理下で、南の「お城通り」は市道のため市が管理している。
現場を確認すると、駅前通りのクロマツ35本のうち11本で松葉の変色がみられた。変色のない木も樹勢が弱々しく、みすぼらしく見える。一方、お城通りは青々とした松葉が茂って勢いがあり、両者の枝ぶりの違いは一目瞭然だ。
樹齢や品種は同じで環境もほぼ変わらないのに、この差は何なのか。取材を進めると、県と市で管理方針が異なることがわかった。市が毎年度、造園業者に業務委託して美観に配慮した樹形を整えているのに対し、県は「日々のパトロールで異常が確認されたり、木の枝が交通の支障になっているときなど、必要なときに剪定を行っている」(同土木事務所道路第1課)といい、悪く言えば"場当たり的,,な管理になっている。直近では「大型車(トラックやバス)に松の枝が当たる」と通報があり、2024年12月に「緊急小規模工事」として業者に発注して剪定を実施したという。
植物全般に詳しい市内の造園業者は「松はとてもデリケート。切るところを間違えると弱ったり、新葉が出てこなかったり、最悪の場合は枯れてしまう」といい、「今回に限らず、県道区間のクロマツは乱暴な剪定がされていることが多く、見ていて心が痛くなる。度を超えた剪定が松を弱らせた可能性は十分ありうる」と指摘する。同課の記録では、県道の区間に当初植樹されたクロマツの本数は42本だったというから、これまでに7本が枯死して伐採されたことになる。
現地を確認した同課は「変色の原因はわからない。マツクイムシによる被害ではなさそうだが、回復は難しいのではないか」と話し、「引き続き観察し、倒木の危険があれば伐採する。伐採後に再植樹するかどうかは検討する」としている。
近隣住民は「お城通りの松は生き生きとしているのだから、駅前通りも同じようにできるはず。せっかく植樹したものを枯らせてしまうのは税金の無駄遣い」と改善を求めた。

写真右は茶色く変色して樹勢が弱い駅前通りのクロマツ。一方、写真左のお城通りのクロマツは青々として元気だ
コメント
※コメントは投稿内容を赤穂民報社において確認の上、表示します。投稿ルールを遵守できる方のみご投稿ください。