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ウクライナ芸術支援 赤穂でチャリティー公演

2025年07月12日

 長引く戦禍の中、自国の文化を守り続けるウクライナの芸術家を支援しようと、トップレベルのバレエダンサーを招いたチャリティー公演「ウクライナ芸術支援フェスティバル・イン・AKO」(後援=赤穂市、赤穂市教育委員会)が7月26日(土)、中広の赤穂化成ハーモニーホールで開催される。



 主催者は「戦争の苦しさや辛さに負けず、命がけで芸術を守っているウクライナのアーティストを満席の会場に迎えたい」と集客に奔走している。

 実行委員会の代表を務める枚方市のバレエ講師、前澤厚子さん(66)はウクライナ国立バレエ団と20年来の交流がある。2012年からは同バレエ団でかつてプリマとして活躍し「キーウバレエの至宝」と呼ばれたエレーナ・ポタポワさんを審査委員長に招いてクラシックバレエの全国コンクールを枚方で開催。現役の一流ダンサーを招待して日本の子どもたちにレッスンする機会も設けるなど、バレエを通した両国の親善を深めてきた。

 前澤さんによると、ウクライナの人たちにとってバレエは国を代表する芸術の一つ。ロシアによる軍事侵攻が続く中、ダンサーたちは国内にとどまり舞台に立ち続け、観客は空襲警報が響く度に地下シェルターに避難しなければならないにもかかわらず、劇場に足を運んでいるという。彼らのバレエにかける情熱と矜持によって上演が継続されている。

 今年も今月23日と24日に14回目となるコンクールが枚方で開かれるのに合わせて、同バレエ団プリマのタチアナ・リョーゾバさん、プリンシパルのヤロスラフ・トカチュクさんらが審査員として来日する。前澤さんは「せめて日本に滞在している間は、不安も心配もない舞台に立たせてあげたい」とチャリティー公演を企画。赤穂市在住の友人に相談したことがきっかけで赤穂公演が急きょ実現した。

 3年前には志願兵として戦地に赴いたリョーゾバさんたちの同僚が最前線で命を落とした。これまで何度も来日して枚方のコンクールにも参加した人だった。前澤さんは「ウクライナのアーティストたち、そして未来ある子どもたちの光である芸術が奪われてはなりません。日本にいる私たちに何ができるのか考える機会にしてほしい」と話す。

 赤穂公演は小ホールで午後4時開場、同4時半開演。地元のバレエスクールをはじめアマチュアバンドなどのチャリティー出演に続いてリョーゾバさん、トカチュクさんらによるステージを披露する。入場料1500円(全席自由)で、会場で募金を呼び掛ける。問い合わせは主催の「ダンスアヴェニューD,s」Tel072・859・1238(FAX共通)。赤穂民報でもチケット取扱あり。



文化・歴史イベント ]

掲載紙面(PDF):

2025年7月12日号(2605号)1面 (6,405,676byte)


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コメント

ウクライナ国立バレエ団のプリマを赤穂で見られる機会など最初で最後ではないでしょうか。ガラ公演ではありますが1500円の入場料は破格です。主催者は席を埋めるためにこの価格にしたのでしょうが本来はもっと高額に設定してもよい価値があります。その分募金しますね。

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投稿:バレエ愛好者 2025年07月13日


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