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関福大リレーコラム・賢く、粘り強くがんばる力こそが重要

2020年01月09日

 人生を自分らしく、豊かに生きるためには、テストの成績がよいだけではありません。
 テストより重要なものはいくつもありますが、そのなかの有力なものの一つが、粘り強くがんばる力です。テストのように点数化できる認知的な能力とは異なるので、非認知的能力といいます。これには、人と関わる力や感情をコントロールする力などがあります。
 粘り強くがんばって練習したおかげで逆上がりができるようになった、早寝、早起きの習慣がつき授業中も眠くなることはなくなった、勉強だけでなく、このようながんばったからできたといった手応えと成功体験は、私はがんばったらできる人間なんだといった自分自身に対する肯定的な見方と相まってその後の人生を生きるため、生き抜くための基盤を形成するものになります。
 そこで今年は、目標を立て実現をめざして粘り強くがんばる力がつくことをめざしませんか。家に帰ってきたらまず机の前に座り、カバンから教科書やノートを出し、宿題や明日持って行くもの等を確かめる。10時までにはお布団に入る等々、小さな目標でいいのです。できるようになれば新たな目標を加えればいいのです。お子さんといっしょに、お母さんも目標を立て、いっしょに粘り強くがんばる。これで一人でやるよりも実現が容易になり、楽しくなります。
 そして節目、節目で振り返ることを忘れてはなりません。こうやったらもっとうまくいくはず、目標が高すぎるからもう少しできるものからやっていこう等々、がむしゃらにがんばるのではなく、賢く上手に、継続可能に(サステナブルに)頑張り続けるにはどうすればいいか、といった見方、考え方を身につけることも大切です。このように現実の自分の姿を、客観的に冷静に見るもう一人の自分をもつこと、これをメタ認知といいますが、このようなメタ認知によって、賢く、上手に粘り強くがんばる力を身につけることをめざしましょう。
 来年度から始まる新しい学校教育では、このような粘り強く学習に取り組む力に、メタ認知力を加えて、上手に賢く粘り強くがんばる力をつけることをめざしており、通知表ではこれを「主体的に学習に取り組む態度」(学びに向かう力)の観点から評価することになっています。(加藤明学長)
  * * *
 次回からは鈴木幹雄・教育学研究科長が担当します。お楽しみに!


かしこい子育て ]

掲載紙面(PDF):

2020年1月11日号(2355号)2面 (7,617,693byte)


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