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風土が生んだ美「民芸運動の作家」展

2018年11月03日

  • 開館通算10年目記念展として開催中の「民芸運動の作家」

    開館通算10年目記念展として開催中の「民芸運動の作家」

 各地の風土から生まれ、生活に根差した民衆的工芸に美的価値を追い求めた作家たちを紹介する収蔵品展「民芸運動の作家」が尾崎の私設美術館たでのはな美術館で開かれている。
 民芸運動は、1926年(大正15)年に思想家の柳宗悦らによって提唱された生活文化運動。華美な装飾を施した観賞用の作品が主流だった当時の工芸界で、名も無き職人の手から生み出された日常の生活道具を「民藝(民衆的工芸)」と名付け、美術品に負けない美しさがあると主張した。
 今展では、柳とともに運動の中心となった河井寛次郎と濱田庄司の陶器のほか、芹澤★介=★は金に圭=の型絵染、棟方志功の板画、黒田辰秋の漆器など人間国宝6人を含む9人の作品計39点を展示。柳が「モトモトハ裏表ナキ不二ノ山」と書した色紙、柳と親交が深かった英国人陶芸家バーナード・リーチの陶器も並んでいる。
 開館通算10年目記念展として企画され、それぞれの作家の個性を直に感じられる見ごたえのある内容。館主の佐野正幸さん(78)は「その土地で培われたものづくりを吸収して『用の美』に発展させた作家たちの哲学を感じてほしい」と話している。
 11月27日(火)まで午前10時〜午後4時。水曜休館。入館料200円(小学生以下無料)。明神木バス停すぐ。Tel090・3496・4282


文化・歴史 ]

掲載紙面(PDF):

2018年11月3日(2299号)4面 (10,127,746byte)


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