赤穂民報

関福大リレーコラム〜子ども達が楽しく生活するということ(2月16日)

 子どもの自己主張が強くなって「お風呂に入るのいや」「歯磨きするのいや」など、いやいや期といわれる時期を過ぎると「これ何?」「どうして〜?」など色々なことを知りたがる、なぜなぜ期といわれる時期がやってきますね。我が子や孫、あるいは近所の子がそうだったなぁ、と思い起こされる方も多くおられるのではないでしょうか。

 大人は答えるのに大変な時もありますが、このような時に子どもたちの好奇心や想像力などが育まれています。そして、子どもたちは自分たちの周りにある身近な物にふれたり、遊んだりして新しい発見をしながら、様々な物や出来事に興味をひろげていきます。

 ある園で子ども達と焼き芋の製作を楽しんでいると一人の子が「焼き芋の袋が欲しい…」と言い出しました。その時、先生はすぐにその子の気持ちに応えて、どんな紙が欲しいのか、何色がよいのか、など聞きながら素材を用意しました。その興味はあっという間にクラスの子みんなにひろがっていき、あまりの楽しさから袋入りの焼き芋が沢山作られ、やがて焼き芋屋さんごっこへも発展していきました。

 遊びの中では、器用に指先を使って袋を折ったり、友達同士で袋の折り方を伝えあったり、いくつ出来たか数えたり、様々な経験ができましたが、何よりクラスみんなで熱中して遊べたことで充実感たっぷりの時間となりました。

 降園時、袋作りを発案した子の保護者に、一連の遊びを説明すると「お店屋さんで袋に入った焼き芋を見たからですかね」と話してくださいました。子どもが興味をもった“子ども発”の遊びは、周りの友達にとっても楽しい遊びとなります。

 この日は普段、言葉での交流が難しい外国籍の子も喜んで参加することが出来ました。色々なことに興味を持ち実現できること、それを友達と一緒にできること、子ども達が楽しく生活するという一場面に出会えたと感じました。(教育学部児童教育学科准教授・丸山眞理子)

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