赤穂民報

【読者の声】恋ヶ浜のバリケードなぜ?(5月28日)

 先日恋ヶ浜に潮干狩りに行ったところ、入り口に立ち入り禁止の看板とブロックでバリケードがあり、車での立ち入りができなくなっていました。いったいなぜそうなったのでしょうか(読者)

 * * *

 恋ヶ浜は福浦の綱崎にある海岸。「恋ノ浜」とも呼ばれ、江戸時代に身分を越えて結ばれた男女の悲恋物語が由来とされる。播磨灘に面した東西約500メートルにわたって砂浜が続き、従来は車での乗り入れが可能だったことから釣りや潮干狩りに加え、水上バイクを楽しむスポットとしても人気になっていた。

 海岸を管理する兵庫県によると、砂浜の海寄りは国や市が保有する官有地だが、それよりも陸側はもともと民有地で、昨年7月に地権者側からの申し出で境界協定を結んだという。バリケードやコンクリート塊が設置された場所は民有地にあたるとみられ、「行政が撤去することはできない」(光都土木事務所管理課)という。

 地権者の委託を受けて民有地を管理する不動産会社の話では、現地ではかねてよりバーベキューのごみが放置されたり、廃家電など粗大ごみを不法投棄されたりする被害が後を絶たない。利用者らにマナーを守るよう呼び掛けたこともあったというが、常時監視するわけにもいかず、ほとんど効果はなかったらしい。

 同社が警察に相談したところ、まずは土地の管理を徹底するよう助言され、今年のゴールデンウイーク前に立ち入りを禁止するためのブロックを進入口に設置した。しかし、連休明けに現地へ行くと重さ200キロほどあるブロックが動かされていたため、さらに数を増やしたという。

 恋ヶ浜に行く別のルートとしては、赤穂港の防潮堤沿いの市道と県の管理路を通り、海岸の東側に到着する道筋もある。しかし、普通車がぎりぎり1台通行できる程度の幅の道を1・5キロ以上進まなければならず、到着地点に駐車スペースもない。

 「不法投棄されたごみの処分費はばかにならない。釣りや散策を楽しみたいという人たちがいるのは認識しているが、自己防衛のためにやむを得ず立ち入り禁止にした」と同社。「もし、誰かが責任をもって管理してくれるというのなら考え直さないでもないが、そうでなければ、もう立ち入ってほしくない」と話している。

(バリケードの手前にコンクリートの塊が積まれた進入口。奥に恋ヶ浜がある)

カテゴリ・検索
トップページ/社会/政治/文化・歴史/スポーツ/イベント/子供/ボランティア/街ネタ/事件事故/商業・経済/お知らせ

読者の声
社説
コラム「陣太鼓」
絵本の世界で旅しよう
かしこい子育て
ロバの耳〜言わずにはおられない
赤穂民報川柳
私のこだわり

取材依頼・情報提供
会社概要
個人情報保護方針

赤穂民報社
analyzer