赤穂民報

タンザニアのおはなし(2月8日)

 アフリカ版「アリとキリギリス」といったところでしょうか。働き者で心の優しいネズミと、のんびり暮らしたいゾウの物語です。
 日照りが続いて作物がとれなくなり、ゾウはネズミの蓄えた作物を預かることにしました。さらに日照りが続き、ネズミが預けた作物を返してくれとお願いに行きましたが、ゾウは返してくれません。さて、物語はどうなるのでしょう?
 独特な趣のあるゆかいな動物の絵が、一段と物語を楽しく、興味深いものにしてくれています。
 訳者のあとがきに、「タンザニアだけでなくアフリカ大陸はおもしろい昔話の宝庫で、動物を主人公にした昔話もたくさんあります。人間を主人公にすると、自分の悪口をいっているのではないかなどと勘ぐる人も出てきます。社会に波風が立つことにもなりかねないので、動物を主人公にして語ることが多いのです」。
 アフリカでの民族対立や宗教紛争が昔話にまで影響を与えていることを知り、アフリカの複雑な歴史の一端を教えられました。
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 『いちばんのなかよし タンザニアのおはなし』○作/ジョン・キラカ○訳/さくま ゆみこ○アートン

(『いちばんのなかよし タンザニアのおはなし』○作/ジョン・キラカ ○訳/さくま ゆみこ ○アートン)

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