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産廃説明会の開催是非、アンケートで

2014年03月29日

 西有年の山林を計画地とする産廃最終処分場設置計画をめぐり、関係住民に該当する上郡町の梨ヶ原自治会(67世帯)が、事業者の事前説明会についての開催賛否を問う世帯アンケートを4月以降、1年ぶりに実施することが自治会関係者の話でわかった。
 前回のアンケートでは「反対」が多数を占めたが、関係者によれば、「その後に事業者の説得に応じた住民が少なくない」といい、賛否が逆転する可能性もあるという。
 事業者の「東洋開発工業所」(大阪府豊能郡)が昨年5月に配布した資料によると、計画地は上郡町、備前市との境界に接し、全体事業面積は21・8ヘクタール。廃棄物処理大手の「大栄環境」(大阪府和泉市)が、がれき類、金属くず、汚泥など13品目を持ち込み、20年間で302万立方メートルを埋め立てるプランを立てている。
 計画地に近接する同自治会は昨年4月、事前説明会の開催を希望する事業者の申し入れを受けて全戸対象の世帯アンケートを実施。76%が「反対」と答え、地区公民館や集会所の会場使用を拒否した経緯がある。2度目となる世帯アンケートは23日の自治会総会で出席者から提案があり、「説明会を開いたとしても次のステップには進まないとの確約書を事業者との間に交わす、という条件付きで実施が決まった」(出席者)という。
 許可権者の兵庫県が作成している産廃処分場の「標準的な事務手続手順」では、条例手続きへ進むための事実上の要件の一つに「地元住民の意向」を挙げている。下流域の自治会からも署名を集め、県知事と町長に要望書を提出するなど「計画反対」をリードしてきた同自治会が事前説明会の開催を引き続き拒否するのか、それとも承諾するのか。その判断は計画の進捗に少なからぬ影響を与えそうだ。


社会 ]

掲載紙面(PDF):

2014年3月29日(2081号)1面 (9,307,265byte)


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