赤穂民報

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忠臣蔵の新作能が初上演

2012年09月23日

  • 義士をまつる赤穂大石神社で初上演された新作能「大石」

    義士をまつる赤穂大石神社で初上演された新作能「大石」

 今年で鎮座満100年を迎える上仮屋の赤穂大石神社(飯尾義明宮司)で23日、能楽史上初めて忠臣蔵を題材にした新作能「大石」が初上演された。かがり火が焚かれる中、拝殿前の特設舞台で約650人の観客が幽玄の美を堪能した。
 大正12年(1923)に作られた同名の謡曲を福王流ワキ方江崎家の11世江崎金治郎さん(68)=重要無形文化財総合指定保持者=が数年がかりで翻刻。観世流シテ方の大西智久さん(74)、礼久さん(44)親子が型を付けた。
 義士たちの冥福を祈る華岳寺住僧の夢の中に大石内蔵助の霊が降臨し、討ち入りの場面を再現するという筋書き。厳かな前半とは打って変わり、後半は本懐を遂げるまでの様子が緊迫感のある立ち回りを交えて演じられた。黒を基調とした装束で現れた内蔵助の堂々とした所作に観客の視線が集まった。
 住僧を演じた江崎さんは「ご当地での初演を果たすことができ、ほっとした。みなさんのご協力のおかげ」と満足そうな表情。飯尾宮司は「節目の年にふさわしい舞台とすることができ、ご祭神の義士たちも浮かばれる」と話していた。
 同神社の薪能は4回目。人気狂言師、野村萬斎さん(46)による狂言「成上り」も上演された。


文化・歴史 ]

掲載紙面(PDF):

2012年9月29日(2007号)3面 (9,977,802byte)


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コメント

拝観させていただきました。シテ、ワキともに重厚で楽しませていただきました。お囃子に太鼓があればさらによかったのではないでしょうか。

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投稿:能楽初心者 2012年09月24日


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