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花岳寺中興の住職100回忌

2011年10月08日

  • 100回忌を迎える花岳寺21世住職・仙珪和尚

    100回忌を迎える花岳寺21世住職・仙珪和尚

  • 初めて一般公開される「お成りの間」

    初めて一般公開される「お成りの間」

 四十七士の墓所がある花岳寺を中興した21世住職・仙珪和尚(1838−1912)の100回忌に合わせた義士特別展が10月14日(金)から3日間、同寺で行われる。長安義信画「四十七義士掛け軸」をはじめ、通常非公開の品も多数展示。赤穂義士を敬慕した和尚の遺徳を偲ぶ。
 仙珪和尚は美嚢郡三木町(現在の三木市)で庶民家庭の四男として生まれた。7歳のとき花岳寺で得度。諸国修行、住職遍歴を経た明治4年(1871)、当時の赤穂藩主・森忠儀(ただのり)に請われ、32歳で同寺住職に就いた。
 23世・伯仙住職の記述によれば、当時の寺は「伽藍は荒廃の極」に達し、「大庫裡は雨漏り甚だしく、雨天の際は傘をささねば通れぬ」ほどだったという。そんな中、町民から寄せられた浄財で大規模な修復をかなえており、信望が厚かったことがうかがえる。
 町会幹事、地元銀行の監査役を務めたほか、実現には至らなかったものの国鉄誘致を主導するなど町の顔役でもあった。自ら先頭に立った大石神社の創設運動に半生を懸け、落成式を20日後に控えた大正元年10月14日に74歳で没した。
 特別展では、肖像画、愛用の茶器のほか、和尚に大石神社創建を発意させたフランス人・モズロベール氏の書「大石をおもへばわが国ナポレオンの名までもかげにくもるかな」など、ゆかりの品々を初めて一般公開。歴代藩主と住職しか入ることを許されなかった「お成りの間」、大石邸にあった茶室を写した「松月庵」も見学できる。
 16日(日)まで午前9時〜午後3時半。拝観料1000円(通常拝観、抹茶接待含む)。100回忌法要は16日午前10時半から本堂で行う。Tel42・2068


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掲載紙面(PDF):

2011年10月8日(1962号)1面 (9,439,080byte)


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