赤穂民報

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個人情報文書が経緯不明の流出

2010年07月31日

 赤穂市農業委員会が管理する個人情報文書が本人以外の第三者に流出していたことがわかった。流出した文書は土地境界をめぐる権利主張の材料に使われた。同委員会事務局は「どのように流出したのか、わからない」としており、事情を知った市民は「管理体制をしっかりしてほしい」と非難している。
 流出したのは市内Aさんの「農家基本台帳」と「経営農地筆別票」で、世帯構成員の氏名、管理コード、生年月日などの個人情報が含まれる。当該農地を「Aさんから購入した」とする市内の男性が土地所有を主張するための文書の一つとして、今年5月ごろから現地に掲出した。文書に印字された発行日は「平成22年1月7日」となっていた。
 事務局によると、これらの文書は「本人または本人の委任状を持つ代理人」のみ閲覧可。電子データーで管理され、申請があった場合に職員が端末から出力する。名義変更などで内容改訂があれば、「間違いがないか確認してもらうために本人にのみ文書を交付することがある」という。
 文書を掲出した男性は入手した経緯について「確かAさんからもらった書類の中にあったと思う」と説明したが、Aさんは「渡した文書の中にはない。そもそも、閲覧や文書交付を申請した覚えがない」と否定。事務局は「保管している閲覧申請書を調べたが、Aさんの台帳に対する申請履歴はなかった」としている。
 本人の求めがないのに文書が外部に流出した事態について事務局長は「迷惑をかけたことをAさんにおわびし、流出文書は男性から回収した」とし、流出経緯については「内部調査及び文書を持っていた男性への聞き取りを行ったが、わからなかった」との説明にとどまった。
 また、男性が掲出した文書類の中には、市が閲覧またはトレースしか認めていない「地番図」のコピーも含まれていた。地番図を管理する市税務課は「どのように流出したかはわからない。管理に不備があり申し訳なかった」とし、8月からは庁内事務でコピー使用する際も交付申請書を求めるなど、「取り扱いを徹底したい」と話している。


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