赤穂民報

メニュー 検索

「あきらめない心伝えたい」竹馬で日本縦断

2009年11月14日

  • 竹馬で日本縦断に挑戦中のマイケル・タンさんと実希さん夫妻。リュックにつけたオランウータンのぬいぐるみが募金を呼びかけるボードを持っている

    竹馬で日本縦断に挑戦中のマイケル・タンさんと実希さん夫妻。リュックにつけたオランウータンのぬいぐるみが募金を呼びかけるボードを持っている

 絶滅の危機にあるオランウータンの保護を呼びかるため、竹馬で日本縦断しながら募金活動に取り組んでいる千葉県八千代市の夫婦が14日、赤穂に到着した。
 渋谷教育学園幕張で英語を教えるマイケル・タンさん(32)と妻実希さん(31)。
 マイケルさんは昨年2月、環境学習の授業で森林伐採によって絶滅の恐れがあるオランウータンの窮状を取り上げたが、生徒たちが「私たちにはどうすることもできない」とあきらめの言葉を口にしたことにショックを受けた。
 「不可能に思えることでも、あきらめなければやり遂げられることを伝えたい」と夫婦で相談。実希さんの発案で「竹馬で日本縦断」を決意した。
 近所の山から切り出したタケで竹馬を手作り。2人とも竹馬経験がなく、約2カ月間の特訓を積んだ。マイケルさんは学校の了解を得て1年間休職し、実希さんも「ともに挑戦したい」と仕事を退職。今回のチャレンジにかける2人の強い意思が感じられる。
 今年7月1日に北海道の宗谷岬を出発した。急な階段など足場が危険なところ以外は竹馬に乗り、一日平均15キロを南下。鹿児島県の佐多岬まで約3000キロの踏破を目指す。
 野宿することもあり、食料や衣類などを詰め込んだ約20キロのリュックを背負っての過酷な歩行。足の甲を固定するひもが切れるなどのアクシデントで転倒することもしばしばで、すり傷と筋肉痛に耐えながら挑戦を続けている。
 順調なら年内にゴールできる予定だ。「絶対に最後まで歩き切って、身をもってあきらめない心の大切さを示したい」とマイケルさん。2人が挑戦を始めてから、教え子たちが学校の文化祭で自主的に募金活動を行うなど、その思いはすでに伝わり始めている。
 集まった募金はオランウータン保護活動NPO「BOS日本」へ全額寄付する。


ボランティア ]

関連サイト:

■マイケルさん夫妻のブログ

掲載紙面(PDF):

2009年11月28日(1872号)4面 (9,761,205byte)


テイクアウトカタログ

コメント

※コメントは投稿内容を赤穂民報社において確認の上、表示します。
投稿ルールを遵守できる方のみご投稿ください。

取材依頼・情報提供 | 個人情報保護方針 | 著作権 | リンク | 会社概要