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完成400年「赤穂上水」顕彰

2016年06月18日

  • 完成当時の内部が現存する日本最古の水道トンネル「切山隧道」=市教委提供

    完成当時の内部が現存する日本最古の水道トンネル「切山隧道」=市教委提供

 江戸神田、福山と並び日本三大水道の一つに数えられる旧赤穂上水道の完成400年記念事業(赤穂市、赤穂観光協会など主催)が今月から始まる。
 史跡を巡るウオーキングイベントや専門家による講演会、古文書や発掘史料を紹介する特別展などを11月にかけて行い、郷土が誇る歴史的遺産を顕彰する。
 旧赤穂上水道の敷設は、池田家の赤穂郡代だった垂水半左衛門の指導で元和2年(1616)に完成した。日本初の水道トンネルとなった「切山隧道」を含め、張り巡らせた水路の総延長は約30キロに及び、神田、福山と並ぶ「日本三大旧上水道」の一つに数えられる。
 記念事業の第1弾は6月26日(日)のまち並み歴史探訪「赤穂上水と義士史跡に親しむ」。加里屋の「いきつぎ広場」を発着点に午前9時から約1時間かけて城下町を散策。町屋各戸への給水に使われた汲出桝跡や上水道で池泉を満たした赤穂城跡の庭園などを見学する。同11時からは広場の隣りにある赤穂情報物産館2階で「日本三大水道を学ぶ」と題して講演会。福山水道に詳しい能宗孝氏(福山自動車時計博物館長)と赤穂市教委文化財係の荒木幸治係長が話し、神田上水についての展示も行う。
 その他の記念事業は次のとおり。
 ▽特集展示「旧赤穂上水道展」=6月30日(木)〜8月30日(火)、歴史博物館。関連の絵図や古文書を展示。200円(小・中学生100円)。水曜休館。
 ▽特別展「発掘された旧赤穂上水道」=7月13日(水)〜9月26日(月)、有年考古館。発掘調査で出土した資料を中心に旧赤穂上水道の歴史を紐解く。無料。火曜休館。
 ▽歴史研究講座「赤穂水道のルーツを求めて 近江八幡・江戸・西安(中国)」=7月16日(土)、市文化会館ハーモニーホール2階学習室で14時。講師は神吉和夫博士(工学)。無料。
 ▽連続講演会=7月23日(土)「発掘資料からみた旧赤穂上水道」荒木幸治氏(赤穂市教委学芸員)、8月7日(日)「発掘された高松水道−亀井戸跡を中心に」波多野篤氏(高松市文化財専門員)、8月20日(土)「歴史史料からみた旧赤穂上水道」小野真一氏(赤穂市教委学芸員)。いずれも有年公民館で13時半。無料。
 ▽「旧赤穂上水道」を巡るハイキング=9月18日(日)、10月16日(日)、11月20日(日)。いずれもJR坂越駅に10時集合。無料。


文化・歴史 ]

掲載紙面(PDF):

2016年6月18日(2189号)1面 (5,921,461byte)


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