2015年06月06日
子どもたちも興味を持った改良かまど
こちらでは、電気の供給が不安定で値段も高く電磁調理器(IH)はあまり普及していません。また、セネガル料理は長時間煮込むものが多く、ガスだとすぐ使い切ってしまいます。そのため、炭やまきで火を起こしてかまどで調理するのが主流です。
かまどと言っても地面にブロックを3個置き、その上に鍋をかけるだけ。風が吹けば炎が流れて鍋に熱が伝わらず、余分に燃料を使ってしまいます。それに、子どもが火傷をする事例もあるようです。
そこで、「改良かまど」の普及に取り組むことにしました。改良かまどはJICAの先輩隊員が現地住民とともに考案したものです。粘土質の土、もみ殻、水を混ぜた土を丸めたソフトボールくらいの大きさの団子を積み重ね、土が柔らかいうちに手で延ばしてすき間を埋めていきます。上から見た形が「C」の字になるように形を整え、3日間乾燥させれば出来上がりです。1年ほど使えるそうです。
講習会で作り方を学んだ私は、さっそく任地から1キロほどのポーンポーンという小村で住民と一緒に改良かまどを作ってみました。聞きつけた人たちが集まってきて、子どもたちも珍しそうに作業を見つめていました。
住民からは、「移動式にはできないか」「雨季にどうやってかまどを守るか」といった質問がありました。よりニーズに沿った形で提供できるように、また、住民同士で作り方を教え合えるように創意工夫を重ねていきたいと思います。
[ チコのセネガル通信 ]
掲載紙面(PDF):
2015年6月6日(2138号)4面 (13,655,056byte)
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