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赤高ナイン熱戦譜(12)ノーヒッター

 2014年12月06日 
第36回全国高等学校野球選手権大会兵庫予選大会4回戦、鳴尾−赤穂の得点経過と先発選手=1954年(昭和29)8月1日
 2日間の雨天順延が明けた8月1日。朝方まで小雨が残ったが、試合には支障のない程度。塩崎は「甲子園球場は水はけが良かった印象がある」と話すが、このときの記憶だろう。大会はベスト8を決める4回戦へと突入した。
 3回戦終了後の組み合わせ抽選で主将の中原が引き当てた相手は、快速左腕・原を擁して有力校の一つに挙げられていた鳴尾だった。原は初戦の夢野台戦で14奪三振。小野との3回戦では戦後の大会最多記録を更新する19個の三振を奪い、おまけにノーヒット・ノーランを達成した。まさに、「大会屈指の好投手」と呼ぶのにふさわしい圧巻の投球内容。世間の興味は「原が大会通算でいくつ三振を奪うか」に集まっていた。
 赤高は原の前に6回を終えてわずか1安打。大方の予想通り、スコアボードにゼロが並んだ。予想と違ったのは鳴尾もまた、ゼロを6個並べていたことだった。石橋が強打の鳴尾打線をヒット2本に抑え、互角のピッチングで渡り合っていた。
 そして迎えた7回表。先攻の赤高は一死から3番中村が四球で歩き、続く中原のヒットエンドランが成功。ランナー2、3塁という絶好の得点機を作り出した。(文中敬称略)
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掲載紙面(PDF):
2014年12月6日(2114号) 3面 (12,898,325byte)
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