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赤高ナイン熱戦譜(10)灘に“頭”で勝つ

 2014年11月01日 
第36回全国高等学校野球選手権大会兵庫予選大会3回戦、灘−赤穂の得点経過と先発選手=1954年(昭和29)7月29日
 苦戦しながらも初戦で市尼崎を降した赤高ナイン。次戦は中5日の7月29日、相手は進学校で知られる灘だった。
 「楽勝やろ」(高尾)と高をくくっていたが、エース石橋がぴりっとしない。2回に四球と内野のエラーが絡んで1点を先取された。その後のイニングでも出塁を許し、常に走者を背負う苦しいピッチング。「イシの球が合うたんかな」(木村)。
 しかし、地力にまさる赤高は先制されたその裏、相手ショートの3連続エラーで満塁とし、石橋がレフトオーバーの2点適時二塁打を放って逆転。さらに犠牲フライで3−1とした。6回と7回にも1点ずつ加え、5−1で押し切った。
 ヒットの数は赤高の6本に対し、灘は8本。安打数では上回られたが、ダブルスチールなど得意の機動力を生かした戦術で相手を揺さぶり、こちらのペースに引き込んだ。前の試合から打順を組み替え、中原をリリーフに送ったベンチの采配も見事に当たった。
 高尾「ヒットの数では負けたけど、あの灘に“頭”で勝ちましたわ」
 赤高は2試合続けての逆転勝ちで4回戦へと駒を進めた。(文中敬称略)
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掲載紙面(PDF):
2014年11月1日(2110号) 3面 (11,736,104byte)
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