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赤穂の昔話・第13話「知ったかぶりの太郎兵衛」

 2020年04月04日 
 昔、ある村に太郎兵衛という男の子が住んでいました。この太郎兵衛は村人から「知ったかぶりの太郎兵衛」と呼ばれていました。
 「知ったかぶり」とは、本当は何もわかっていないのに、自分は何でも知っているんだという態度(素振り)をする人をいいます。
 ある日のことです。太郎兵衛は、母親から隣町の叔母さんのところへ「ふかし芋」を持っていくように言いつけられました。太郎兵衛は大喜びで町へ出かけていきました。
 町の近くまで来た時です。太郎兵衛は大きな犬を連れて歩いている老人に出会いました。こんな大きな犬を見たことがなかった太郎兵衛は「この子牛みたいに大きな生き物は何だっか」と老人に尋ねました。
 老人は「これは秋田やがな」と答えました。老人は秋田犬と言うのを面倒くさくて「秋田」とだけ言ったのです。
 ところが、太郎兵衛は「ハハァーン。町では犬のことを『秋田』というんじゃな」と、知ったかぶりをしてしまいました。
 しばらく行くと、道に大きな石が転がっていました。その石を大勢の人が「ウントコドッコイ、ウントコドッコイ」といって、取り除いていました。
 これを見た太郎兵衛は「ハハァーン。町では石のことを『ウントコドッコイ』というんじゃな」と、また知ったかぶりをしてしまいました。
 いよいよ町に入りました。そこで太郎兵衛は、馬がボタッボタッと糞をしているのを見ました。
 この様子を見ていた町の子供が「あっ、馬糞や!」と言うのを聞いた太郎兵衛は「ハハァーン。町では馬のことを『馬糞』というんじゃな」と知ったかぶりをしました。
 また次に、赤いお膳やお椀を作っている店の前に来ました。「何ちゅうもんだす」と尋ねると、店の番頭は「朱膳朱椀」とだけ答えます。太郎兵衛は「赤は『朱膳朱椀』というんじゃな」と覚えました。
 叔母さんの家に着いた太郎兵衛は、母親から預かった「ふかし芋」を渡しました。すると、叔母さんは「まあ、おめずらしいものを」と言って喜びました。
 「ハハァーン。町では芋のことを『おめずらしい』というんじゃな」と、また知ったかぶりです。
 母親からの頼まれごとを終えた太郎兵衛は帰る途中で芋畑から飛び出した犬にびっくりした馬が石につまずいて倒れ、足から血を流しているのに出会いました。
 これを見た太郎兵衛、さっそく家に帰って母親に言いました。
 「おめずらしい畑のなかから秋田が飛び出し、馬糞がおどろき、ウントコドッコイにけつまずき、朱膳朱椀の血が流れとったど」
 (赤穂市教育委員会刊『赤穂の昔話 第一集』・「朱塗りの膳椀の話」より)
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掲載紙面(PDF):
2020年4月4日号(2366号) 2面 (7,259,384byte)
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