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赤高ナイン熱戦譜(22)「虎の子」の1点守り切り決勝へ

 2015年06月27日 
市神港戦で決勝点につながる三塁打を打った井石広一=木村國勇氏提供
 昭和29年の第36回全国高等学校野球選手権大会兵庫予選大会。8月4日の準決勝第1試合は、滝川が明石を5−2で降した。
 続く第2試合で赤高は市神港と対戦した。市神港は前評判こそ高くなかったものの、落差の大きいドロップを投げるエース竹本が5試合でわずか2失点。3回戦以降は3連続完封と波に乗っていた。
 今大会の赤高打線は1番の勝本が打率3割8分5厘と好調だったが、2番の井石が16打数1安打と不振。この試合の第1打席でも当たり損ねのファウルフライを打ち上げた。
 ところが、相手キャッチャーがフライを落球。竹本が次に投じた直球はすいこまれるように井石のバットに当たった。真芯で捉えたボールは左中間へライナーで伸び、井石は悠々3塁へ。続く中村がプッシュバント気味のスクイズを決め、赤高は今大会初めて1回に得点した。井石はこの試合で3安打した。
 守備で活躍したのはレフトの蓬だ。6回、フライを好捕し、飛び出した1塁ランナーを補殺。8回1死2塁で石橋が左前打を打たれた場面では7−1−2の中継プレーで走者を本塁寸前タッチアウトに仕留めた。
 赤高は虎の子の1点を守り切った。(文中敬称略)
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掲載紙面(PDF):
2015年6月27日(2141号) 3面 (10,734,617byte)
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