赤穂民報

城南緑地の飼育施設 ウサギの数ついにゼロ(12月17日)

 赤穂城南緑地の動物飼育施設で、かつて最大40羽ほどいたウサギが今年10月以降ゼロになり、市が新たなウサギを補充するか、あるいは飼育を終了するか、対応を検討している。

 施設は野球場の北側にある。市公園街路課によると、1980年代に園内の「にぎわいづくり」を目的に設置された。ウサギだけでなくクジャクや烏骨鶏、鹿なども飼育した時期があったという。

 ウサギは当初オスとメスを同じケージで飼育していたが、2015年にたつの動物愛護センターから「雌雄一緒だと縄張り争いによるけが、繁殖過多が起こりやすい」などと指摘を受け、性別でケージを分けた。新たに子ウサギが生まれなくなったとともに寿命や病気で減っていった結果、計40羽いたウサギの数は20年5月に雌雄1羽ずつに。その2羽も今年8月と10月に相次いで死んだ。

 赤穂市内では御崎の兵庫県立赤穂海浜公園内にあった「動物ふれあい村」が2021年11月に閉園。また、かつては幼稚園や小学校でウサギや鳥などを飼育していたが、週休2日制導入により週末に世話をする教職員の負担が増えたことや子どもの動物アレルギーが課題となり、市教委によると「ウサギや鳥を飼育している学校園は市内ではなくなった」という。

 城南緑地のウサギ小屋を「動物を間近で観察できてありがたい」と評価する声がある一方、動物を展示して飼育することについて批判的な意見もある。仮に飼育を継続する場合、給餌と給水や小屋の清掃に月3万5000円程度の経費がかかるほか、「老朽化した施設の改修も必要になる」という。同課は「さまざまな意見が想定されるので、費用面も含めて総合的に判断したい」と話している。

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 文中の語句で正しくは「ケージ」と表記すべきところが「ゲージ」となっていました。記事を修正しました。語句を誤っており、申し訳ありませんでした。(2023年12月20日17時20分)

(赤穂城南緑地で飼育されていたウサギ)

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