赤穂民報

電動カートの下敷きになった半身麻痺の女性助けた「地獄に仏」(12月13日)

 「倒れていた私を助けてくれた親切な女性にお礼を伝えたいのです」と赤穂民報に電話したきたのは中広の70代女性Kさん。Kさんの話では、今月8日午前11時ごろ、中広の「東沖」交差点の北東側で電動カートごと転倒したという。

 Kさんは左半身に麻痺があるため自力での歩行が困難。昨年9月に赤穂に転居してきて以降は出掛けることは少なく、「ほぼ、ひきこもりの状態」だという。この日は珍しく自分で買い物に行ってみたくなり、自宅から海浜大橋を渡った約3キロ先にある量販店を目指し、勇気を出して電動カートに乗り込んだ。

 十分に安全に気をつけて運転していたつもりだったが、注意を向けていた車道とは逆側に脱輪。30センチほど低い歩道脇に横転してしまった。重さ50キロはあろうかという電動カートの下敷きになり、ほぼ身動きが取れない状態。車道からは死角になる位置で、「このまま見つけてもらえないのでは」と不安な気持ちで押し潰されそうになったという。

 そこに、たまたま通りがかった女性が「大丈夫?」と駆け寄ってくれた。女性は「痛いとこないか?」などと声をかけながらKさんを救助。けががないことを確認すると、「見とったげるから、気ぃつけて行き」と見届けてくれた。

 「本当に親切な方でした。地獄に仏とはこのことかと」とKさん。その後、目的の店舗にたどり着き、暖かそうな冬物の上着とズボンなどを購入できた。「あの方に助けてもらわなかったら、買い物をあきらめて家に戻り、そのままひきこもりに戻っていたと思います。あの方のおかげで、最悪の一日になるところが、とても幸せな日になりました。本当にありがとうございました」

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