赤穂民報

32年ぶり刷新 高取峠「早かご像」(6月28日)

 高野の高取峠頂上にあるポケットパークで28日、市民有志が寄付を募って改修した忠臣蔵ゆかりの「早かごモニュメント」の修復記念式典があり、江戸城松の廊下の刃傷事件を国元に知らせる急使を造形した像が32年ぶりに刷新された。

 モニュメント(高さ約4メートル、幅5・5メートル、奥行き1・5メートル)は赤穂藩主・浅野内匠頭の刃傷を知らせる早かごが江戸から赤穂まで四昼夜半で駆け抜けた史実にちなみ、鉢巻きを締めて草鞋をはいた4人の男がかごを担いで峠を越える様子を繊維強化プラスチック製の人形で再現したもの。1991年に兵庫県が整備して以降、長年の風雨にさらされ老朽化が進み、傷みが激しかった。

 市内自営業者らでつくる社会奉仕団体「啓昌会」(深口奥広会長)がメンバーを中心に修復プロジェクトを立ち上げ、今年1月からクラウドファンディングも活用して募金活動。企業、団体、個人から98口計200万円近い寄付が集まった。像を支える鉄骨やモニュメントの亀裂を修繕し、人形を再塗装。モニュメントを囲む安全柵を新調した。

 式典には県光都土木事務所の金川正敏所長、牟礼正稔市長ら来賓と関係者約40人が参加。色鮮やかにリニューアルしたモニュメントが除幕され、くす玉を開いて完成を祝った。

 同会によると、県外の忠臣蔵ゆかりの地からも募金が寄せられたといい、深口会長は「忠臣蔵文化を後世に語り継ごうという、みなさんの思いが集まったおかげ」とプロジェクトの実現を喜んだ。モニュメントそばに設置されている観光マップ看板の新調も計画中で「義士のふるさとにふさわしい玄関口に整えたい」とさらなる整備に意気込んだ。

(募金によってリニューアルされた忠臣蔵ゆかりの「早かごモニュメント」修復記念式典)

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