赤穂民報

「高雄の宝」希少植物ハマウツボを観察(5月16日)

 高雄小学校そばの千種川河川敷で12日、希少植物・ハマウツボの観察会があり、兵庫県版レッドデータブックでAランクに選定されている貴重な植物群落を同校児童や住民ら約40人が観察した。

 ハマウツボはカワラヨモギの根に寄生する一年草。高雄地区は兵庫県内で2か所しかない自生地の一つで、「地域の宝として守り育てよう」と2004年に発足した「高雄地区水辺づくり協議会」が約1000平方メートルの保護区を管理している。毎年5月ごろラベンダーのような紫色の花を咲かせ、高雄小6年生が総合的な学習の一環で個体数調査や種取りなどを実施している。

 観察会には6年生と来年度に活動を引き継ぐ5年生、そして地域住民が参加した。元兵庫県薬剤師会副会長で植物全般に詳しい木村繁之さん(87)=南野中=を講師に迎え、標本にするためのハマウツボを採集。根茎の部分から丁寧に掘り出し、ハマウツボとカワラヨモギの根っこがつながっている様子を確認できた。

 同校では来月に個体数調査を行い、年内にはハマウツボとカワラヨモギの生育を助けるために芝を除去する「芝はぎ」を実施する予定という。「教科書だけでは得られない学びがある」と池田達哉校長。5年の西脇穂華(ほのか)さん(10)は「高雄の宝なので、これからも大切にしていきたい」と関心を示し、木村さんは「サイエンスの視点をもって観察や保護に取り組んでほしい」と子どもたちに呼び掛けた。

(希少植物のハマウツボを観察する高雄小の子どもたち)

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