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私のこだわり(5)ジャンボひょうたん栽培と置物制作(8月12日)

 
◆田渕正行さん(68)=長池町=
 * * *
 もともと、亡くなった父が畑でひょうたんを作ってまして。父が手作りしたひょうたんの置物が一つ家に残っとって。自分でもやってみようかなと思たんがきっかけです。
 最初は普通の千成ひょうたん。大きいのを作るようになってからは、まだ5年ほど。前の年の実から取った種を3月に発芽させて、4月に畑に植えます。今年は大人の背くらい長い「大長」や重さ40キロにもなる「富士見」とか7種類作りました。
 「ロング」は受粉して3日目くらいの小さな実のときにねじって結び目のあるひょうたんにします。これが難しい。無理して曲げようとしたら折れてしまう。3〜4個にひとつうまくいったらええほうです。今年はうまくいったほうちゃいますか。畑(トーカイ手芸店の西隣り)の横の道歩いとって「これ何ですか」言うて見ていく人多いです。
 「ジャンボひょうたん会」いう全国の愛好者の会がありまして。年に一回つくばである大会に去年初めて参加しました。20年、30年のベテランばっかりで、自分なんかまだまだ。この会はルールがあって、ひょうたんの売買は禁止。それと、順位をつけない。そやから、互いにコツを教え合う。それがええと思います。
 ひょうたんは一年草なんで、毎年新しい株を植えます。うまくいっても、失敗しても、次の年はまた種から育てる。これまでは失敗の繰り返し。収穫のタイミングを逃して全部だめにしたこともあります。何があかんかったんか考えて、次はうまくいくように工夫するのがおもしろい。苗植えや収穫した日の気温をパソコンで記録するようにしてから失敗が格段に減りました。
 こだわりいうほどでもないですけど、畑の落ち葉を集めて作った自家製の腐葉土を畑に混ぜてます。化学肥料はほとんど使いません。やっぱり土が一番大事なんちゃいますか。
 だいたいお盆までには収穫します。中を空にして乾燥させて、表を塗装して置物にします。ひょうたんは昔から縁起物なんで商売やっとう人にあげたら喜ばれます。栽培するよりも、中の種を取り出す作業のほうが手間がかかって難しい。その分、うまくいったときはうれしいです。

(ジャンボひょうたんの栽培が趣味の田渕正行さん)

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